英語の動詞に細かなニュアンスを込めて否定する

前回は細かなニュアンスを動詞に込めながら
質問する方法を学びました。

そこでのポイントは、

ニュアンスを込める言葉と
主語を入れ替えて聞く

こういうことでしたね。

そうしたら今度は例によって答え方が気になる。
細かなニュアンスを動詞に込めて
質問をされた場合、
どうやって答えれば良いのでしょうか


単純にYes/Noで答えるとした時に、
Yesならもう話すことはないかもしれません。
でも答えがNoの場合には、
ちゃんと否定しないといけません。

本日学ぶことは

  • 細かなニュアンスを動詞に
    込めた質問に答える
  • 否定する

これをやっていければと思います。

目次

否定をする時のルール

引き続き使っている例文で見ましょう。

  • He can play tennis.

この文章を否定したいとしましょう。
つまり日本語で言うならば

「彼はテニスをできません。」

という文章を言いたいとします。

否定したい時に「ない」という意味の
“not”という言葉を使えばやはりOK
です。
ただし、どこで“not”を言うかがポイントです。

正解は以下のように言います。

  • He can not play tennis.

なんだか、予想がついていた感じですね笑

細かなニュアンスを動詞に
込めて否定したい時には、
ニュアンスを表す言葉の後に
“not”を入れる

ルールとしては簡単ですね。

  • He can not play tennis.

これだけのことで
「彼はテニスをできません。」
という文章になります。

この“can not”は略して
“can’t”と書いたり言ったりもします。

  • He can’t play tennis.

ですね。

では、以下も全て同じ考え方で否定できますよ。

  • He can play tennis.
  • He will play tennis.
  • He shall play tennis.
  • He should play tennis.
  • He must play tennis.
  • He may play tennis.

読みながら否定の文章が頭の中で
すらすらと出てきたのではないでしょうか。

それぞれ正解は…

  • He can not play tennis.
  • He will not play tennis.
  • He shall not play tennis.
  • He should not play tennis.
  • He must not play tennis.
  • He may not play tenns.

では、それぞれの文章の意味はどうでしょうか。
これも簡単そうですね。念のため確認します。
訳し方は何通りも考えられますが、
ざっと簡単にいきたいと思います。

  • He can not play tennis.
    「彼はテニスができません。」
  • He will not play tennis.
    「彼はテニスをしないつもりです。」
  • He shall not play tennis.
    「彼はテニスをしません(と私は思う)。」
    ※話し手が「私」の場合
  • He should not play tennis.
    「彼はテニスをすべきではありません。」
  • He must not play tennis.
    「彼はテニスをしてはいけません。」
  • He may not play tennis.
    「彼はテニスをしないかもしれません。」

こんな感じですね。
それぞれのニュアンスの言葉について
復習したい方は以下をご覧ください。

訳し方で意外だったものはありましたか?

もしかしたら、

  • He must not play tennis.

これを「彼はテニスをしてはいけません。」
かなり強めに訳したところは少し違和感が
あった人もいたかもしれません。

前にも説明した通り“must”
非常に意味が強いです。
普通に使うだけでも「~しなくてはならない」
義務のレベルで使います。

これを否定する時に言えば
「~してはならない」
禁止のニュアンスを出すことができます。

会話の中でここまで強いニュアンスで言う場面は
限られるかもしれませんが、
例えば何かの説明会とか、家電製品の説明書とか
書き言葉では結構見ることになると思います。
逆に話し言葉で言われるとやや高圧的なので
その相手に対してはやや構えて接した方が
良いのかもしれません。

さて、以下の”is” “am” “are”が動詞の際には
どうでしょうか。ルールは同じですよ。

  • It can be true.
  • I will be back.
  • You shall be OK.
  • I should be here.
  • He must be tired.
  • She may be happy now.

超簡単に否定できますね。

  • It can not be true.
  • I will not be back.
  • You shall not be OK.
  • I should not be here.
  • He must not be tired.
  • She may not be happy now.

日本語訳もそれぞれ難しくないですね。

  • It can not be true.
    「それが本当のはずがない。」
  • I will not be back.
    「私は戻るつもりはありません。」
  • You shall not be OK.
    「あなたは大丈夫じゃないでしょう
    (と私は思う)。」

    ※話し手が「私」の場合
  • I should not be here.
    「私はここにいるべきではない。」
  • He must not be tired.
    「彼は疲れていないにちがいない。」
  • She may not be happy now.
    「彼女は今、うれしくないかもしれない。」

全く問題ないですよね。

ニュアンスを伴う質問への返答

例えば、相手があなたにこう聞いてきたら?

  • Can you play tennis?

この質問に対する答えは、まずは、

  • はい、できますよ。
  • いいえ、できせんね。

という典型的な2択になるでしょう。

前向きに返す場合

前向きに返す「はい、できますよ。」の場合、
もはや“Yes!”の一言でも全く問題ないです。

もう少し丁寧に言うのであれば

  • Yes, I can.

という具合に“Yes”の後に付け足すと良いです。
これ、直訳すると

  • はい、私はできます。

という訳になるわけですが、
英語は繰り返しを嫌う言語であることを
ここでも思い出してください。以下のブログの
「代名詞」のところで学びました。

英語の場合はあまりに同じような言い回しが
繰り返される場合には、省略
するんでしたね。

  • Yes, I can.

という言い方には省略があります。

  • Yes, I can. ( = Yes, I can play tennis.)

何度も出てくる同じ単語の重複を避けます
“play tennis”を省略し、
“Yes, I can.”だけが残る、ということです。

否定で返す場合

では「いいえ、できませんね。」
答えたい時には
何と言えば良いでしょうか?

もう御察しがつきましたよね。
今までと全く同じ理屈で対応可能です。

  • No, I can’t.

否定の答え方の補足として、
ここでもいつかの説明と全く同じお話を
させていただきます。
極論、“No.”と一言だけ言えば良いんですけど、
ちょっと否定の場合はそれだと感じが悪いです。
英語話者は一般論ではありますが
日本語話者よりは遥かにポジティブな人が多く

一言でぶっきらぼうに“No.”だけで言うと
ちょっと会話を続けにくいな…と思われて
ある意味、損な感じになってしまいます。
少し意識していただければ幸いです。

ということで、だいたいの回答として、

  • Yes, I can. / No, I can’t.

みたいな感じで簡単に回答できれば充分です。

否定しながら聞きたい時

後はよくあるのが、否定しながら質問する
というパターンです。
これも以前、全く同じことを学びましたよね。

  • 君、テニスできないよね?

今までのルールで言えるし、答えられます。

聞き方

  • You can’t play tennis.

この文章を質問してみましょう。

  • Can’t you play tennis?

とすることで
「君、テニスできないの?」
という表現をすることができます。

答え方

  • Can’t you play tennis?

と聞かれた場合、もう大丈夫ですよね。
以前学んだ英語の本質を思い出してください。

“Yes”と言ったら”Yes”だし、
“No”と言ったら”No”

YesとNoがごちゃまぜに
なることはありません。

なので、

  • Can’t you play tennis?
    「君、テニスできないの?」

のように聞かれた場合、
答えが「できますよ」ならば

  • Yes, I can.

答えが「できませんね。」ならば

  • No, I can’t.

でしかありません。
間違っても”Yes, I can’t”みたいなことは
言わないようにしましょう。

付加疑問文とか言ってわけのわからない
文法用語を使って難しくやろうとするから
このあたりは間違えてしまうんです。
実際は超シンプルですよ。

万一”Yes/No”を間違えて言っても
実は相手が文脈を判断してくれるので
通じてしまうのですが、相手は一瞬
「?」となって戸惑うでしょう。
できれば正しく答えたいですが、
気にして話せなくなる方が問題です。
間違っても良いから話しましょう。

実際には“can”を使って質問するより
“do”を使って質問する方が無難
です。
「あなたは英語を話せますか?」と
聞きたい時であっても”Do you speak
English?”の方が良いです。
世界的に見れば複数言語を話せるのは
割と普通のことなんです。なので
「(他の人はみんな英語話せる
けどあなたも)英語を話しますか?」
ぐらいの感覚で”do”で聞いた方が
良いのです。テニスの例でも、
できるだけ相手のポジティブな
可能性を排除しない方が良くて
“Do you play tennis?”の方が
自然です。”Can you play tennis?”と
聞くと「できない可能性」という
ネガティブな可能性を残してしまう。
英語話者はポジティブな考え方を
するのが基本なので、相手の

ネガティブな返答を期待しない
質問の仕方をしておいた方が無難
なのです。相手に対してネガティブな
可能性を想定するのは、失礼と
思われてしまうかもしれません。

今日の復習と次回の予告

さて、今日は動詞にニュアンスを込めた質問に
対する回答と、否定の仕方を学びました。
ポイントは以下でしたね。

  • 細かなニュアンスを動詞に
    込めて否定したい時には、
    ニュアンスを表す言葉の後に
    “not”を入れる
  • “Yes”と言ったら”Yes”だし
    “No”と言ったら”No”

またしても難しいことは無かったと思います。

次回は、動詞以外にニュアンスを込める方法
学んでいきましょう。

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