さて、本日から数回の学びの目標は
英語で細かいニュアンスを伝える
です。
これも全く難しくないので
コーヒーでも飲みながらサックリと
学んでいただければ幸いです。
初回の今日は
動詞に細かなニュアンスを込める
方法を学びます。
では、早速やっていきましょう!
動詞にニュアンスを込めるとは
動詞にニュアンスを込めるというのは、
- 彼はテニスをします。
という文章があった時に、
「(テニスを)する」という部分に、
例えば「テニスが『できる』」みたく
ちょっとした表現を付加する感じです。
例はなんだって良いんですが、
- 彼はテニスをやる人かもしれない。
- 彼は英語を勉強すべきだ。
- 彼は英語を勉強しようとしている。
- 彼は英語を勉強しなくてはいけない。
こんな具合に、いざ会話をしようと思うと
上記のようなちょっとしたニュアンスを
動詞の部分に込めて話したくなるものです。
いくら英語が主張しやすい言語だとしても
たまには単純な言い切りばかりではなくて
ちょっとぐらいボカす感覚と言いますか、
幅のある表現ができた方が良いに決まってます。
先ずは、そんなニュアンスを表す言葉を
いくつか列挙してみましょう。
どれも聞いたことのある言葉かとは思います。
ニュアンスの代表的な言葉と使い方
代表的な言葉
早速、まずはそんなニュアンスを表す言葉で
代表的なもの、もっと言うとよく使われるもの、
使い勝手が良いものを一気に列挙してみますね。
- can
- will
- shall
- should
- must
- may
先ずはこのぐらいを覚えておけば良いでしょう。
それぞれの意味は、
- can(=「できる」)
- will(=「しよう」)
- shall(=「しよう」)
- should(=「すべき」)
- must(=「しなければいけない」)
- may(=「かもしれない」)
これらはニュアンスを表す表現なので
その通り細かな意味が込められています。
例えば“will”と”shall”は両方「しよう」と
訳せますが、実際には微妙に違います。
まずは一つずつ、それぞれの言葉の
ニュアンスを確認していきましょう。
can
「~できる」という意味を足します。
これはかなり馴染みがある言葉でしょう。
- He can play tennis.
これはみんな意味は分かりますよね。
「彼はテニスをすることができます。」
という感じです。実はこれ、日本語と同じです。
普通に日本語で「~できる」と言う時って、
多くの人の頭の中では「可能であること」を
言いたい時だと思います。
でも、日本語で「~できる」と言う時には
それ以外の意味もありますよね。
例えば同じ文章で
「彼はテニスをすることができます。」
と言う時って、「可能」だけじゃないですよね。
文脈によっては他の意味も考えられます。
例えば「許可」かもしれませんよね。
この感覚が英語でも一緒なのです。
ですから、もうちょっと許可感を出して
日本語にするなら、
「彼はテニスをしても良いですよ。」
ぐらいの意味を出すことも可能です。
他にも、もう少し踏み込んだ意味も出せます。
「彼はテニスをすることができます。」
という文章、文脈によっては、
「彼はテニスをするはずだよ。」
みたいな解釈もできるはずです。
日本語でも同じですね。まさに文脈次第です。
なので“can”という言葉については
「~できる」という意味を知っておけば、
後は文脈次第でニュアンスをどうとでも出せる。
それぐらい緩く覚えておけばOKです。
will
「~しよう」という意思を表します。
- He will play tennis.
彼はテニスをしようとしている。
そもそもこの“will”という単語自体に
「意思」という名詞の意味があります。
なので、これを使って動詞にニュアンスを出すと
その文章の主語の意思が示せるのです。
shall
こちらも「~しよう」ですが、
主語ではなく話し手の意思を表します。
- He shall play tennis.
この文章だけだと実は訳せません。
この文章の話し手が誰なのかという
前提条件が必要なんです。
仮に話し手が「私」という人だとしましょう。
そう考えると、次のような意味になるでしょう。
「彼はテニスをすべきだね(と私は思う)。」
訳は文脈次第で適宜上手くやれば良いです。
ここでの最大のポイントはとにかく
話し手の意思です。
「私」という人物の意思を表す文章なのです。
なので、小説とか、エッセイとか、
要するに語り手がいる場合に使われがちです。
もちろん、主語=話し手の場合もありますね。
- We shall dance!
これなら主語=話し手と考えて良いでしょう。
「一緒に踊りましょう。」ぐらいですよね。
- “will”は主語の意思
- “shall”は話し手の意思
should
「~すべき」という意味を足します。
- He should play tennis.
「彼はテニスをすべきです。」
今の段階では難しく考えずに、
こういう意味だ、ということで
シンプルに覚えてしまえば全く問題ないです。
must
「~しなければならない」という意味。
- He must play tennis.
「彼はテニスをしなくてはいけない。」
どんな状況だよという感じですが、
そういう意味になります。
これはかなり強い意味を与えていますね。
もう「義務」というレベルです。
“should”より全然強いです。
may
「~かもしれない」という意味を足します。
- He may play tennis.
「彼はテニスをするかもしれない。」
これも日本語と同じで、文脈次第で意味を
使い分ければもうそれで大丈夫です。
場合によっては、もう少し踏み込んで、
「彼はテニスをしても良いよね。」
「彼はテニスをして良いよ(=できるよ)。」
ぐらいの許可のニュアンスもOKです。
つまり“can”とほぼ同じということです。
推量、許可、可能で訳して良いのです。
日本語でもそうですが、特に許可と可能なんて
意味の違いはほとんど紙一重ですよね。
文脈次第で自然な意味で理解すれば良いのです。
“is” “am” “are”以外の動詞の時の使い方
さて、これでニュアンスを表す言葉を
全て覚えました。後は使い方です。
もう既に学んだようなものですね。
“is” “am” “are”以外の動詞については完璧です。
例文を全て振り返ってみましょう。
- He can play tennis.
- He will play tennis.
- He shall play tennis.
- He should play tennis.
- He must play tennis.
- He may play tennis.
もう使い方は分かりましたね。
- 動詞の前に言う
- 動詞の”s”を取る
これで”is” “am” “are”以外の動詞に
ニュアンスを込めることができました。
“is” “am” “are”にニュアンスを込める方法
次に”is” “am” “are”にニュアンスを込めましょう。
実は、これも先ほどのルールと同じで、
動詞の前に言うだけです。
ただし
“is” “am” “are”の形が変わります。
- It can be true.
- I will be back.
- You shall be OK.
- I should be here.
- He must be tired.
- She may be happy now.
動詞に驚くべき変化が起きましたね。
なんと、全部”be”という動詞になりました。
そう、
“is” “am” “are”の場合には、
ニュアンスを表す言葉の後は
全部”be”
です。
それぞれの文章の意味、分かりますかね?
なかにはそれは滅多に言わないだろう…
というものも含まれていますが、
単純化のためにご容赦ください。
もはやこのあたりのニュアンスを表す言葉は
文脈次第で意味がどうとでも訳せる、
というぐらいにご理解いただければ良いのです。
一つの訳し方しか正解にしない学校教育には
徹底的に反対の立場です笑
- It can be true.
「それは本当のはずだ。」 - I will be back.
「戻ってくるつもりです。」 - You shall be OK.
「君は大丈夫だよ(と私は思います)。」
※話し手が「私」の場合 - I should be here.
「私はここにいるべきなんです。」 - He must be tired.
「彼はきっと疲れているにちがいない。」 - She may be happy now.
「彼女は今は幸せだと思いますよ。」
最初にご紹介した単語の意味から大きくは
外れていないですよね。どれも文脈による
意味の微調整の範囲内だと思います。
もしかして違和感があるとしたら
“must”を「ちがいない」と訳したところですね。
“He is tired.”(=「彼は疲れている。」)
これに”must”を入れれば“He must be tired.”
そのまま訳せば
「彼は疲れていなくてはいけない」
なのですが、それだと不自然な場合が多いので
「彼は疲れているにちがいない」と訳しました。
実際には文脈を見ながらにはなりますが、
この程度の訳し方の違いは微調整の範囲内です。
今日の復習と次回の予告
さて、今日はここまでです。
ニュアンスを表す言葉をまずは知り、
その使い方を学びました。
非常にルールもシンプルなので、
難しくないと思います。
- 動詞の前に入れる
- “is” “am” “are”は
“be”に変わり、
それ以外の動詞の”s”は取れる
とりあえずこれだけ知っておけば、
後はニュアンスを表す単語のコアとなる意味の
暗記をする作業となります。
とはいっても、ほとんどの場合で、
文脈次第でどうとでも訳せるものです。
次回は、ニュアンスを表す言葉を使って
相手に質問する方法を学んていきましょう。