“This is a pen.” は使わない?実は英語の本質を掴むために大事な例文だった件

英語学習を中学校で始めた世代は、
“This is a pen.”から始めた派と
“I play tennis.”から始めた派で
分かれるようです。

“I play tennis.”から始めると自分のことを
言えるようになる幅が増えるのが良いですね。
別に、どちらから始めても良いと思います。

と、言いつつ、本ブログでは、
“This is a pen.”から始めていきたいと思います。
大した理由ではないのですが、“I play tennis.”
確かに自分のことが言えるようになるので、
その分、一気にいろんなことを学ぶ必要が出て
逆に混乱してしまう可能性もあるかもな…
と勝手に私が思った、というだけです。
全然、順番に正解は無いと思っております。

そんな“This is a pen.”という文章。

日常生活で使わなくないか!?

と言われて久しい悲しい文章です。
ですが、意外とこれが、
結構学べることが多い文章なのです。
英語の本質に迫れますよ。

それにこの文章、
マジシャンとかなら使いそうじゃないですか?笑

使うか使わないかというよりも、
英語の感覚を学ぶ用途で見てみましょう。

今日のブログでは

英語の語順の本質

を学びます。
では、勉強を始めていきましょう。

目次

そのまま訳して見えてくる英語の本質

まずはこの文章を訳してみましょう。
“This is a pen.”ということで
4単語しかありませんから、それぞれの単語の
意味さえ知っていれば意味が分かります。

  • “this”=「これ」という意味の代名詞
  • “is”=「存在する」という意味の動詞
  • “a”=「ひとつの」という意味の冠詞
    ※冠詞という用語は覚えなくてOK
  • “pen”=「ペン」という意味の名詞

こんな感じですね。

ちょっと「冠詞」という文法用語が
出てきてしまいましたが、それ以外は
既に以下のブログで学んだものばかりです。

単語の意味については、
恐らく全員が知っている単語だと思います。
これをそのままThis is a pen.の通りに
日本語で並べてみるとこうなりますね。

「これ 存在する ひとつの ペン。」です。
このままだとさすがに日本語として奇妙なので
ちゃんと日本語っぽく書き換えて
以下のような日本語の訳が出来上がります。

「これはひとつのペンです。」
というのが日本語らしい言い方
ですよね。

英語には日本語で言うところの
「は」とか「が」にあたる言葉がないので
日本語に訳す時には日本語のネイティブとして
言葉を補ってあげる必要があるんですね。
また「is」の部分も「存在する」という意味の
動詞ですが、そのまま日本語に訳してしまうと
非常に堅苦しい表現になってしまう
ため、
「です」ぐらいの、よく使う日本語に
直してあげる
わけです。そうすることで、
ようやくこの英語の文章が
「これはひとつのペンです。」
という具合に日本語っぽい表現になります。

もうこの時点でいろんな発見があります
私なんかは初めてこの文章に触れたときに、
かなり大きな衝撃を受けたことを覚えています。

日本語と全然違うじゃないか!!!

と。

そしてこの日本語と全然違う部分。
ここに英語の本質が隠れている
のです。
以下で見ていきましょう。

語順の本質

主語の後に必ず動詞

まず見てみて明らかなのがその語順です。
再掲しますね。

改めて見ても、ヤバくないですか?笑
英語の場合、いきなり、

「これ(は)存在する」

って言っちゃってるんです。
日本的な感覚だと、

一体何が存在するの!?

と聞きたくなりますよね。
でも英語はもう、言っちゃうんです。
「これは存在する(!!)」と。
「何が存在するか」は後回しで良い
んですね。

これはもう、究極の結論ファーストです。
英語に限った話ではなく、ヨーロッパの言語も、
このような形で結論を先に言うものが
珍しくありません。
欧米式の結論ファーストの文化が
言語的にも現れている
感覚すら持ちます。

コミュニケーションとして、結論を先に言うと、
摩擦が生まれてしまう可能性があります。
でも、欧米人はそれで良いんですよね。
そうやって会話の量を増やすことで
相手を理解していく文化
です。
日本の場合は和を重んじるので、
結論は最後にしがち
で、その文化が日本語の
語順にも表れているイメージです。

とにかく、英語の場合は結論ファースト
文法的に言うと主語の後にすぐ動詞
細かい話は後回しです。

この語順について、特殊な場面を除いて
例外はありません。主語の後はすぐ動詞。
言い換えれば「S」の後はすぐ「V」です。

特殊な場面というのは「倒置」が
起こる場面です。これについては
また別途説明しますので
今はスルーでOKです。

この語順であり、結論ファーストの文化こそ、
英語の本質の部分です。

  • 結論ファースト
  • 主語の後はすぐ動詞

主語に対応して変わる動詞

“This is a pen.”という文章を追いましたが、
この文章の動詞である“is”は結構万能です。
「これはひとつのペンです。」のように
状況を説明する際の動詞はほぼ”is”でOKです。

逆に、“is”を使わない場合というのは、
“am”“are”を使う場面が考えられます。
この使い分けについては簡単で、
恐らくほぼ全員が学校の授業を
覚えていると思います。
というか常識かもしれません。

  • 主語が”I”の時は動詞は”am”
  • 主語が”you”の時は動詞は”are”

以上ですね。例えば、

“I am a teacher.”という文章だとどうでしょう。
これも先ほどと同じように
単語の意味を知っていれば以下のように
文章の意味が分かります。

やはり「私は存在する(!)」という具合に
結論ファーストになっています。
「どう存在しているの!?」という問いに対し、
「ひとりの先生」として存在しているんですね。
つまり、日本語っぽい語順で訳せば
「私はひとりの先生です。」と訳せます。

ここでも主語の後はすぐに動詞でした。

この「動詞」の部分が、主語が”I”だから、
“am”に変わっている
んですよね。

主語が“You”ならどうでしょうか。

“You are my student.”

単語の意味を知っていれば直訳はこうです。

「あなたは存在する(!)」と言ってしまい、
「どう存在するのか」という問いに対しては
「私の生徒」として存在しているという説明が
後からしっかりとされているので、
日本語らしい訳にすれば
「あなたは私の生徒です。」となります。

やはり、主語の後にすぐ動詞ですね。

そして主語が“you”なので動詞がそれに対応して
“are”となっているわけですね。

また、紹介した“is” “am” “are”について、
動詞としての意味は「存在する」ですが、
ここまで見てきて分かる通り、
日本語らしく訳すのであれば「です」ぐらいが
ほどよく訳せますよね。なので、便宜的に
これらの動詞は「です」と訳してOKでしょう。

軽くまとめますと、

  • 英語は結論ファースト
  • 主語の後にすぐ動詞
    それ以外は後回し
  • 主語”I”の動詞は”am”
  • 主語”you”の動詞は”are”
  • それ以外の主語に対する
    動詞は”is”

“I”は”am”、”you”は”are”、それ以外は”is”
これぐらいのシンプルなまとめで充分です。
学校で学んだ「二人称」だの「三人称」だの、
そういう小難しい文法用語は要りません(!)

動詞 “are” に対応する主語には
“you”と、実はもう一つ、
“they”(=彼ら/彼女ら/それら)も
あります。また”they”という単語が
出てくる時に改めて言いますね。

「ひとつの」の存在

明らかに日本語と違う英語の特徴として
結論ファーストの語順に触れました。

もう一つ、どう見ても日本語と違うのは、
「ひとつの」という部分です。
“This is a pen.”の例文を、少し日本語っぽく
しながら再掲しますね。

この”a”にあたる「ひとつの」という部分。
これ、日本語じゃ言わなくないですか?

日本語でも言うこともあるとは思いますが、
ここまで見てきた例文では以下でも言ってます。

逆に、以下の例文では言ってません

これも日本語には無い考え方に見えますよね。
ということで、一気にここまで説明を
していきたかったんですが、焦らずいきましょう。
一つのブログで学ぶのは1つ~2つぐらいに
しておいた方が頭の中も整理しやすいですよね。

ということで、今日はここまでにしておいて、
「ひとつの」の話については次回以後にします。

今回のまとめと次回予告

英語学習の一発目は誰もが知る例文から、
英語の語順の本質に迫りました。
頭に入れておいていただきたいのは
以下の通りです。

  • 英語は結論ファースト
  • 主語の後にすぐ動詞
    それ以外は後回し
  • 主語”I”の動詞は”am”
  • 主語”you”の動詞は”are”
  • それ以外の主語に対する
    動詞は”is”

特に最初の2つは強調しまくりたいです。
とにかく先に「●●は△△です」と言っちゃう。
細かいことは後回し
です。
これを理解していると英語は格段に
話しやすくなります。それと、
“I”は”am”、”you”は”are”、それ以外は”is”

今日はこれさえ理解できれば完璧です。

次回は「ひとつの」という概念について
易しく学んでいきましょう。

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