前回は英会話スクール(ECC外語学院、AEON、
ベルリッツ)のレビューをしました。
本日は、数ある英語学習法の中でも
最も安上がりと言える学習手段である
「本」について、考えていければと思います。
本を読んで英語が身についたら最高ですよね。
そんなことが果たしてあり得るのか。
調べてみるために本屋さんに足を運びました。
英語学習コーナーはすさまじいですね。
もう、本当にいろんな切り口の本がたくさん。
とてもじゃないけどこれだけの選択肢の中から
自分に最適なものを選べる気がしません。
自分の苦手分野がピンポイントで
分かっている人ならば、それに特化したものを
選びやすいので、その本を買えば良いですが、
そうじゃない初心者にとって、
実に幅広い切り口の書籍の中から
自分に合ったものを選び出すというのは
もはや神業でしょう。
でも、良い機会ですので、書店に並んでいる本を
片っ端から読んでみました。
本日はその結果をレポートして、
英語学習本を読むことで
ビジネスで使える英語が
身につくのか
ということについて
考えてみたいと思います。
英語学習本の内容の傾向
非常に幅広い切り口を持つ英語学習の本ですが、
その学習領域についてはある程度の傾向が
あることが分かってきました。
いわゆる受験に向けた本は一旦置いておいて、
社会人向けに書かれている本を
今回の分析対象にします。
とりあえず、見えてきた学習領域を羅列します。
- 英文法
- 単語
- 英作文
- シチュエーション別英会話
- 大人の学び直し
- 日常会話
- 小手先系
- リスニング
- 発音
ざっと書き出すだけで膨大ですね。
しかもそれぞれについて切り口も多様です。
例えば「英文法」にしてもちゃんとしたものは
それなりに分厚くて大変そうですし、
「単語」一つ取っても語源を紐解くものから
単語のイメージに迫るものまで多様です。
ちなみに「小手先系」と書いたのは
「●●だけで英語ペラペラ」みたいなやつです。
私も小手先系は大好物ですので否定しません笑
ここまでの膨大さを見るだけで、
本による英語学習のPros & Consをある程度
導き出すことができそうです。
本で英語学習することの
Pros & Cons
Pros
- 数ある学習法の中では最も安価な部類
- 内容が濃く、英語を話すために必要なことを
網羅的に学ぶことができる - 切り口が多様なので苦手分野について
ピンポイントの学習も可能
特に2番目に記載した、内容の良質さ、
幅広さ、網羅的に学べるという点は
非常に高く評価できるものと考えます。
安価な点も見逃せません。
Cons
- 本だけでは英語を話す機会が作れない
- モチベーションは自分で管理する必要がある
- 自分に合う本を探すのが至難の業
上2つのConsについては自助努力で
何とかできる話だと思います。
ですが、3つ目が非常に悩ましいです。
自分に合う本を探すためには自分の英語力を
ある程度把握できていなくてはならず、
自分のレベルというのは英語ができないと
正確には判断できない…ということになります。
世に言う「鶏が先か、卵が先か」という話です。
上2つのConsを自助努力で解決可能とすると、
3つ目のConsに対して何か対応策が打ち出せれば、
本というのは有力な英語学習手段になり得ます。
では、どうすれば良いのか。
引き続き以下で考えてみましょう。
様々な英語学習本の内容重複を検証
上記、様々な英語学習本の学習領域を
再掲します。
- 英文法
- 単語
- 英作文
- シチュエーション別英会話
- 大人の学び直し
- 日常会話
- 小手先系
- リスニング
- 発音
次に、これらの領域に重複が無いかを考えます。
これは大きく言えば、3系統に分かれそうです。
「大人の学び直し」については大前提なので
一回除外しておきましょう。
- 基礎固め系
-
- 英文法
- 単語
- 英作文
- 英会話フレーズ系
-
- シチュエーション別英会話
- 日常会話
- 小手先系
- 体を使う系
-
- リスニング
- 発音
基本的にはこれら3つの大領域があって、
その大領域のなかに中領域が存在。
中領域のなかに無数の切り口が小領域として
存在している構図と言えるでしょう。
これぐらいシンプルに英語学習本を捉えた時に、
本の内容をよく読むと、あることに気付きます。
それは、結局は、どの本を読もうが、
本質的には同じことを学ぶことになる
ということです。
ある意味、当たり前ですね。
結局、ビジネスにせよ、日常会話にせよ、
英語を使えるようにする、ということは、
学ばなくてはいけないこと自体は同じです。
全ての言語は一定の法則のもとで成立するので、
その法則はどうしても学ばなくてはいけません。
ただ、その法則を、どの順番で、
どういう切り口で、どれぐらい分かりやすく
学ばせることができるか、というのは、
その本の著者であったり、先生たちの
腕の見せ所となるわけです。
私の場合は、既にお伝えしているように、
特にビジネスにおいて英語を使えるようにする、
という目標の実現においては、
英語の土台
+構文400個の暗記
+場数
これらが必須かつ最短であると考えています。
先ほど世の中に存在している英語学習本を
学習領域に合わせてグルーピングしましたが、
実はこのグルーピングは上記にあるような
私が提唱する学び方と一致します。
- 基礎固め系=英語の土台
-
- 英文法
- 単語
- 英作文
- 英会話フレーズ系=構文400個の暗記
-
- シチュエーション別英会話
- 日常会話
- 小手先系
- 体を使う系=場数
-
- リスニング
- 発音
つまり、手前味噌ながら、私が提唱する学習法は
世の中の全ての英語学習本に書かれている内容の
「本質」が抽出されており、
それらの本で示されている結論に最短で迫り、
効率的な学習が可能になる、
ということが客観的に示されていると言えます。
回りくどい言い方になってしまいましたが、
簡単に言えば、恐れ多くも、
世の中の本屋に並ぶような本を書く大先生達と
私の考え方は本質的には同じ、ということです。
逆に、様々な本を片っ端から読んだとしても、
その本に書いてある本質部分を見逃してしまうと
英語学習の効率は大きく落ちるものなのです。
ただし、その本質部分というのを見極めるには
相応の英語力が必要になるので、その見極めは
初心者にはかなり難しいことでしょう。
結局、最適な学習法は?
ここまで考えてくると、本で学ぶには
コツが必要であると言わざるを得ないでしょう。
具体的にはConsを打ち消す以下のポイントを
自助努力でクリアしなくてはいけません。
- 自分に合う学習領域の見極め
- その本に書かれている
学びの本質の見極め
ただし、この見極めは何度も書いている通りで
初心者には至難。逆に言えば、この見極めが
最初からできている教材があればベスト、
ということになるでしょう。
本ブログはそのような教材になれるように
執筆を進めているところです。
次回は、英会話スクールと本の Pros & Cons の
まとめから見えてきた、効率的な学習法について
さらに考察を進められればと思います。