必要に迫られて英語を勉強しなくては。
でも、一体、何から手を付ければ良いのか…
これはアルアルな状態だと思います。
無理はありません。
人によって英語を勉強する理由はそれぞれ。
さらに人によってスタート地点のレベルも違う。
こうなると、勉強の道筋も人それぞれ。
万人に共通の学習法などは無いのです。
それでも何とかガイドになりそうなものを
探そうと、本屋さんに書籍を求めたり、
英会話スクールに足を運んだりするものです。
もちろん、全ては人それぞれなので、
書籍で学ぶのが正解の人もいるでしょうし、
英会話スクールで学ぶのが正解の人もいるはず。
それでバチっと成果が出れば良いですが、
いずれにせよ自分で学習法を選ぶのは
それなりに難しいことと思います。
理由は、選ぶ基準が持てないからですね。
今日のブログでは、選ぶ基準を示してみます。
「万人に合う学習法は無い」と述べましたが、
それなりの人数の英語力を伸ばした実績から、
こうすれば多くの人は英語力が伸びる
その可能性が高いと思われる手法は
私の経験から確立できています。
今日はその方法論を基に、
英語学習法の選び方の参考になりそうな
考え方を紹介しますので、
参考にできたらしていただければ嬉しいです。
結論から言うと、学習法の選び方の拠り所は
以下の4点がポイントになるかと思います。
- リスニングの時間を
確保できるか - 英語の土台を学べるか
- 必要充分な構文を学べるか
- 場数を踏めるか
この4点を、皆さんが選ぶ学習法で
しっかり学ぶことができるかが、
学習法を選ぶ尺度になります。
もちろん、最後は人それぞれ、
というところは覚えておいていただければ。
では、一つずつご紹介します。
リスニングの時間を確保できるか
英語をビジネスで使うにしても、あるいは、
日常会話で使うにしても、リスニングは超重要。
自分で何かを言うことはできても
相手が言っていることが聞けないと
会話というのは終了してしまうんですよね。
なので、選んだ学習法が、リスニングに
しっかり時間を割けられるものかどうか。
その視点は大切だと考えます。
これはあくまで私の経験ではありますが、
具体的には360時間程度というのが
一つの目安になるかもしれません。
リスニングの重要性や、どんな伸び方をするか。
習得するのにどのぐらいの時間がかかるか。
そのあたりについてはこちらにも書きました。
でもリスニングって、
AI翻訳でどうにかなるのでは?
そう思われた方がいらっしゃれば、
以下の記事もご参照ください。
英語の土台を学べるか
リスニングが超重要なのは疑いようがないですが
そのリスニングも、最低限の文法や、
単語、言い回しを知らなければ
例え聞けるようになったとしても
言っていることの意味がわかりません。
というか、そもそも聞き取れないはずです。
ここで言う英語の土台とは、
最低限の文法のことを言います。
文法というと小難しく感じるかもしれませんが、
いかに易しく捉えるかが重要です。
学校で習ったことを全て学び直す必要は
ありませんし、何なら、実際に話す時には
文法が多少間違っていても通じます。
なので、英語の土台というのは、
もっともっと易しいものです。
「中学英語の本質+α」ぐらいです。
文法が間違っていても通じるという話については
こちらでも触れました。実際の現場では
どのような感覚になるのかの話は以下です。
また、英語の土台について、
もう少し噛み砕いた話は以下にあります。
必要充分な構文を学べるか
英語の土台に追加して学ぶべきこととして、
ある程度の数の言い回しを覚える
必要があります。この言い回しというのは、
英語学習者の間では熟語とか、イディオムとか、
そんな呼ばれ方をしますね。
ビジネスにせよ、日常会話にせよ、
この熟語・イディオム、言わば言い回しを
効率的に学ぶべく、私の場合は、
本当によく使われるものを丸暗記する
ことをおすすめしています。
熟語・イディオム・言い回し、
何と呼んでも構わないんですが、
私はひとまとめにもう「構文」と呼びます。
経験上、400程度の構文を覚えてしまえば、
小手先のやり方ではありますが、
かなり戦えるようになります。
本当に良く使われるものを
学べる環境があると良いですね。
場数を踏めるか
場数、つまりは英語を話すことに慣れることが
できるか。それに足る経験を積めるか、ですね。
これはもう、度胸だったり、
会話のスピード感やテンポに慣れるとか、
そういう世界の話です。
4つのポイントを学べる場所
ということで、多くの人にとって
英語力が伸びる可能性が高い学習法の
選び方のポイントについて4つ見てきました。
- リスニングの時間を
確保できるか - 英語の土台を学べるか
- 必要充分な構文を学べるか
- 場数を踏めるか
重要なのは、これら4つをどこで学べるのか。
一般論ではありますが、
書籍や塾、英会話スクール、デジタル教材など、
学習法によって得意分野は異なります。
そして独断と偏見でその得意分野を
考えてみたのがこちらです。
学習法別に一つずつ見ていただきたいのですが、
まずは受験のための学習塾について。
受験のための学習塾
受験のための学習塾は、やはり文法中心なので
英語の土台を学べるのは間違いありません。
構文も学べるはずです。
ただ、土台を超えた部分も学べてしまうので、
ちょっと情報量が多すぎて、
ビジネスで使える、あるいは日常会話で使える、
というレベルの英語学習を目指す場合に
学習の効率が落ちます。受験では文法が大事で、
網羅的に全て問われますので仕方ないですね。
次に、学習塾でカバーできない部分について。
残念ながら受験においてはリスニングは
軽視されていると言わざるを得ません。
しかも、話す練習(=場数を踏む)などは
全くしないところがほとんどでしょう。
これは塾が悪いというよりは、
日本の一般的な英語教育に問題がある、
と言えそうです。よく言われる話ですね。
次は英会話スクールに注目です。
英会話スクール
英会話スクールは学習塾に比べると、
圧倒的にリスニングの機会が増え、
場数を踏めることは間違いないでしょう。
ただし、リスニングの力が伸びる目安である
360時間程度を稼げるかどうかというのは、
自助努力が必要になる可能性が高いです。
また、場数についても、人によって、
どんなシチュエーションが必要かというのは
異なるはずですので、ここは万能ではないです。
やはり場数についても積極的に英語を使う機会を
自分で持っていく自助努力が必要です。
英会話やビジネスで使える構文も、
ある程度は教えてくれることでしょう。
英会話スクールの一番の問題は、
受験期に学習する内容に含まれる
英語の土台がやや軽視され得るところです。
単純に、限られた時間の中で、
この4つ全てを網羅するのが難しいのでしょう。
そうなると、「英会話」スクール、
というぐらいなので、当然、
リスニングやスピーキングが重視されるのは
理解できる話です。
ただし、4つのポイントのうちで、
英語学習上最も重要と考えられる英語の土台を
学ぶのに向かないというのは
個人的には無視できないなと思っています。
書籍
書籍は、これら4つの学習ポイントのうち、
最も網羅性が高いです。
英語の土台も、構文も、リスニングも学べます。
要は場数以外は学べるのです。
ですが、リスニングについては、
いくら書籍の付録で音声がついていようとも、
流石に英会話スクールや、更新性の高い
YouTubeといったデジタル教材には敵いません。
英語の土台、構文についても学べるのですが、
網羅性が高いこと、情報量が濃いことが
仇になってしまいます。
つまり、網羅的すぎるのです。
本当に必要な土台の部分だけに特化したものは
いくらなんでも都合が良すぎるのか、
お目にかかることはできません。
仮にあったとしても、自分に合う書籍はどれか、
という目利き力が必要になるのが書籍ですので、
かなり適切な書籍を選ぶ難易度は高いです。
選ぶ側の能力が無いとそもそも選べないという。
意外と無理ゲーなので、悩ましいなと思います。
あと、4つのポイントを全て網羅するためには
複数の書籍購入が間違いなく必要になるので、
それも悩ましいところではあります。
なので、網羅性は高くて上手く使うと有用だが、
扱いが難しいという意味で色を薄くしました。
YouTubeなどのデジタル教材
YouTubeなどのデジタル教材については、
これは上手く使うことができれば
リスニングの良質な教材になり得ます。
一部のYouTuberは英語の土台について
解説している人もいるのではないでしょうか。
ですが、その土台が本当に土台になり得るのかは
要検証でしょう。どうしても、ネット上の情報は
正確性が甘くなってしまうネガがあります。
その情報の正確性を判断するために
英語力が必要になってしまうため、
結局のところ初心者にその検証は不可能です。
構文はデジタル教材では学べない認識です。
デジタルとは言え、どうしても一方通行なので
場数というのも厳しいでしょう。
既存の学習法の問題点
いくつか代表的な学習法を見てきましたが、
要するに、4つのポイントを網羅できる方法が
今のところは存在していないのです。
網羅するためには、
複数の学習法を組み合わせるしかありません。
でも、それをするとお金が…苦笑
世知辛い話になってきます。
しかも英語の土台は最重要にも関わらず、
若かりし受験時に学ぶのが普通のため
学びなおしで復習しようにも
そのための場所も時間もないという事態です。
既存の学習法の問題点は、
リスニングは何とかなるかもしれないが、
ということに尽きるのではないでしょうか。
ちなみに、当たり前ですが金額面で考えると
以下のようになるはずです。
ちょっと左の学習塾と英会話スクールは
ピンキリなので「高い」とは書きましたが
実際のところは曖昧です。すみません。
最近だと英会話スクールもコーチングと言って
相当高額なものも出てきていますよね。
結局、最適な学習法は?
このブログの趣旨は、
ビジネスで使える英語学習です。
そうなると、時間的な効率はもちろん、
お金の面でも効率化を目指すべきだと思います。
となると、基本的には右側の2つ、
つまり、書籍とデジタル教材の力を
最大化するのが近道だろうと考えます。
ブログは書籍に近いものです。
つまり網羅性を担保し易い。
しかもブログの場合、読者側の金額的負担は
ネットさえ使えれば実質無しです。
そして、その気になれば動画の引用もできる。
この網羅性という強みを活かしながら、
本当に重要な英語の土台を強くする。
まずはそこに挑戦できればと思っています。
もちろんいきなり全てを網羅するのは
無理ですので、徐々に拡張できれば。
英語ができないことで損をする日本語話者が
少しでも減ることを微力ながら目指します。