英語力がレベルアップした瞬間の一つとして
英語での初プレゼンの経験を挙げました。
上の記事の中で、ビジネスで使える英語習得に
必要な要素の一つとして
結局、場数は大事
などと身も蓋もないことを書いてしまいました。
もちろん、それ以外の気づきもありましたよ。
その中で最も重要だと思われることを
今日のブログではご共有します。
それは、
文法よりも大事なことがある
という気づきです。
もちろん文法は大事です。誰も否定できません。
ただ、あまりに文法を重視しすぎると、
ということが起き得ます。
この学びを肌で感じたのが初めて英語で
プレゼンをした時でした。
通常、英語に限らず、プレゼンをすれば、
その後には質疑応答があります。
(英語話者が相手の場合にはプレゼン中にも
容赦なく質問が飛んできますが笑)
既に書いてきた通りで、初めての英語プレゼンを
聞いていた同僚達は「Kenは上手くやった!」
などと優良誤認してくれましたが、
自己評価では上手くやったとは言い難いです。
その主な要因は質疑応答の場面です。
プレゼン自体は、実は難しくないんですよね。
極論、
英語ができなくても英語プレゼンはできます。
自分が話すことを丸暗記すれば良いだけです。
続く質疑応答は丸暗記では限界があります。
実際、質疑応答は聴衆が自分達の理解を
深めるために質問してくるだけでなく、
そのプレゼンを受けて次のステップに進むための
議論に突入していくことも珍しくないでしょう。
つまり、単純な質疑応答だけでなく、
打ち合わせの様相も呈してくるということです。
こうなった途端に、社会人としては当然、
議論の中で自分の価値を示す必要があります。
そもそも、社会人たるもの、
自分の価値を示す場などというのは
- プレゼンでの質疑応答
- 打ち合わせでの振る舞い
これが最大の場だと思われます。
逆に言えば、この2つの場を見れば、
その人の社会人としてのビジネス力は
丸裸になるも同然と言えるでしょう。
そこで自分の価値を英語で示せるかどうか。
これは、何の予備知識もなく挑むと
結構な高難度となります。
実は小手先の技術で大部分は対応できるのですが
それを知らないとなかなか難儀です。
その技術は別途コンテンツ化するとして、
今日のお話のメインは、そんな大事な場での
英語を母語とする話者達とのやりとりから見えた
ビジネス英会話における重要ポイントです。
私の質疑応答の場面での最大の失敗は、
一言も発言できなかったことです。
日本語を母語とする人の間でもこれは問題ですが
英語での会議となると深刻度合いが増します。
というのは、英語を母語とする人達、
あるいは母語ではなくても英語で話す人達は、
打ち合わせの場で
発言しない人間に
全く価値を感じない
のです。
日本だと、発言しなくても許されるケースが
多いんじゃないかと思います。
というのも、情報共有のために出席する、
みたいなことが文化としてあるからですね。
この感覚が、英語話者の間では全くありません。
打ち合わせで発言しなければ、なんできたの?
と本当に思われてしまいます。
つまり初の英語プレゼンにおける私は、
一応、プレゼンターとして
価値提供したが、打ち合わせの場では
無価値な存在だった
ということになります。
まぁ、初めての場だったので
勘弁してください苦笑
良い思い出です。
ただ、その場にいた皆が英語で
- 何を聞いてきたのか
- 何を話していたのか
については、当時の私の英語力でも
8割~9割は把握できました。
そこで感じたことは…
文法が守られていないのでは?
ということです。
その会議に出席していた取引先の中には、
英語を母国語にしている人が多かったですが、
我々がそうであるように、
英語が母語ではない人達も
多く参加していました。
そこで話されていた英語は、
我々が長い時間をかけて勉強してきた英文法が
厳密には守られていないものでした。
何がどのように守られていないのかという
具体例についてはまた別途紹介するにして、
ここではその事実をお伝えできればと思います。
逆に守られていたのは英語の語順
でした。個人的には英語を教える時には
小難しい文法用語を使いたくない派ですが、
便宜上使わせていただきますと、いわゆる、
英語における「5文型」はざっくり守られます。
一方で三単現のsとか単数・複数といった
ある意味では細かな表現部分は適当でした。
そんな中で私はというと、聞かれていることの
ほとんどは理解したものの、当時の私にとっては
意表をつかれるような質問が多かったこともあり
また初めてのプレゼンだったので、
ナめられないようにちゃんとした英語を話そう、
などと要らないプライドが邪魔をし、
頭の中で完璧な英語を組み立てることで
若干のタイムロスが生じてしまいました。
その一瞬のタイムロスが実は命取りで、
英語話者はとにかく受け答えが異常に速いです。
反応速度、反射神経が優れているようです。
その局面では、同じく日本語での切り返しの
反射神経に優れるチームメンバーが
日本語で即答し、それを通訳が英語に訳して
相手に伝える、ということで乗り切りました。
結果、私は価値を発揮できなかったのです。
この一連の英語プレゼンの話で分かることは、
細かな文法が守られなくても
英語は通じるということです。
それどころか、不完全な英語であっても、
先方は凄い勢いでまくし立てていました。
つまり、英語でビジネスをする上では、
我々が網羅的に学校で学んだ英文法の中に
守らなくてはいけない文法と
守らなくても良い文法が存在していた
ということになります。
よく考えるとそれはそうですよね。
我々はネイティブではありません。
逆の立場にたってみれば、
海外から来た方々が一生懸命に
日本語を話している時に
完璧など求めませんよね。
多少細かな部分が間違っていたとしても、
大枠が合っていれば通じるものです。
文法を完璧にしよう、というよりも、
- 相手を理解したい
- 自分の考えを伝えたい
という気持ちの方が遥かに重要です。
もちろん受験では文法は超重要です。
ですがビジネスの現場ではそこは緩いのです。
とにかくスピーディに言いたいことを
英語で撃ち込まないと発言権が得られません。
ですので、気持ちとしては、
思いついたら不完全でも良いから喋る
ぐらいで良いです。
考えるより前に喋るのです。
そうすることで、ネイティブの人達が
自分の言いたいことを上手に英語で
言い換えてくれることもよくあります。
ということで、本日のブログのタイトルに
答えてみようとすると、
- 守るべき文法と
そうでない文法がある - 相手を知りたい、
自分の考えを伝えたいという
気持ちの方が文法より重要
ということになります。
この考え方は非常に重要で、
今後の英語学習方法を考えていく上で
肝になってきます。どう重要かというのは
引き続きご共有していきますね。