ここ数回のブログで、私自身の経験から、
英語力がアップした瞬間とそのポイントを
振り返ってご共有してきました。
その流れで、表題の通り、
私が予備校で英語講師をしていた時代の
気付きについてブログを書いてみます。
既にお話した通りで、私が英語を教えていた
予備校というのは、いわゆる進学校とは程遠い、
偏差値で言えば40~50ぐらいの高校生が
大多数を占めるような予備校でした。
そういう予備校であることも影響しているのが
そこでの教育方針です。英語に限らず、
この予備校は圧倒的な演習量がウリでした。
もちろん講義はするのですが、それよりも、
とにかく問題を解きまくって慣れさせる。
確かに、この予備校の実績からすれば、
それが一つのやり方として正解と言えそうです。
実際に、生徒達は自身の偏差値を
10~20上げて、志望校に合格していきました。
ただ、生徒によって、この方式は
合う、合わないというのがあるだろうな、
と私自身は薄々感じていました。
英語について言えば、私自身がこの予備校の
生徒だった頃の経験からして、
ある程度の土台があった上での
圧倒的な演習。
これが効いたのは間違いないです。
ただ闇雲に問題を解きまくっても、
その背後にある原理原則のようなものを
理解していないということでは本末転倒。
そこで、この予備校の通常カリキュラムに加え、
私自身の考え方に基づいてオリジナルの要素を
足して、私の仮説を検証してみました。
この予備校での講師歴は既に述べたように3年。
最初の1年は手探りの部分もありますから
2年目以降で試してみたことになります。
結果、自分の仮説はある程度の正しさを
見ることになりました。
1年目は予備校の方針に則り演習重視。
2年目以後は私が提唱する、
英語の土台
を適宜教えるようにしました。
効果はてきめん。
「英語の土台+演習」で
生徒達の英語の成績は大きく伸びました。
もちろん、2年目以後は私の慣れもあり、
私の教授法自体に成長が見られたことも
否定できません。それでも、生徒達の伸びは
割と顕著に出たものと思っています。
この時の成功体験があるので、私は今でも、
同僚達にビジネスにおける英会話を
教える時にも、英語の土台は重視しています。
実際にビジネスの現場でも使えています。
また、この土台こそが、前回のブログで紹介した
英語話者達が自然と使いこなしている
守らなくてはいけない文法
の正体とも言えるものです。
この大学受験における英語学習の考え方を
ビジネスの現場での英語学習に応用すると
ポイントは次のようになるものと考えています。
英語の土台
+構文400個の暗記
+場数
一番上に書いてある「英語の土台」は
まさしく「土台」ですから、これがないと、
「英語構文」や「場数」の効果が落ちます。
なお、「場数」というのは受験で言う「演習」、
「構文400個の暗記」はビジネスの現場で
編み出されたオリジナルの要素となります。
では、そこまで大事という「英語の土台」とは
もう少し具体的に言うと何なのか?
これについては別途しっかり解説したいので、
今日のブログでは概要のみに留めますが、
強いて一言でいうなら
中学文法の本質+α
と言えます。
中学文法を、本質をおさえる形で
自分のものにできてさえいれば、
それ以上の学びは吸収できます。
「+α」としたのは、一部、
高校で習うレベルの文法も含むためです。
ただし、個人的には中学レベル、高校レベル、
などと切り分けて考えることは
あまり意味がないと考えています。
というのも、中学で習う内容と
高校で習う内容って微妙に重複するんですよね。
というよりも、本質は同じです。
どこがどの程度重複するか、
本質は何かというのは別の機会に詳述しますが、
重複するのであれば最初からひとまとめで
学んだ方が本質が見えやすく効率的です。
忙しい社会人にとって
ビジネスで使える英語の学習をするのであれば
やはり効率を最大限に高める点は譲れません。
ですので、中学文法と高校文法を、本質を核に
絶妙に組み合わせて最速でモノにしてしまう。
つまり、「中学文法の本質+α」。
これを私は英語の土台と呼んでいます。
ということで、今日は英語の土台の
重要さについて書いてきました。
ここまでの話を簡単に絵にすると
こんな感じになるかなと思います。
場数重視でいくと、瞬間的に成果は出ますが、
長い目で見たときの英語力の伸びがありません。
逆に英語の土台と構文暗記の上で
場数を積むことができれば、
英語力の伸び方は
場数重視を大きく凌駕していき、
結果的に英語学習の効率が高まります。
まぁ、図はあくまでイメージですけどね。
実際の英語運用面での重要度で言えば
実はリスニングがダントツで重要なんですが、
リスニングをするにも英語の土台が無いと
なかなか厳しい状況になりますので、
英語学習上の重要度としては
英語の土台が非常に高いものとなります。
このブログでは、英語の土台固めを
主眼においていければと考えています。