もしものことを言う、第2回です。
今日の目標は
過去の事実に反する仮定を言う
です。
前回の「現在の事実に反する仮定を言う」に
よく似ています。やはり表現の公式があります。
例によってあまり難しい公式ではないので、
サクッと使えるようにしてしまいましょう。
過去の事実に反する仮定の言い方
前回学んだ「現在の事実に反する仮定」では
以下のような超有名な例文を使いました。
If I were a bird, I would fly to you.
「もしも私が鳥なら、あなたのところに飛んでいくのに。」
ポイントとなる部分は以下の
オレンジの下線が引かれた部分でしたね。
If I were a bird, I would fly to you.
「もしも私が鳥なら、あなたのところに飛んでいくのに。」
これを「過去の事実に反する仮定」にする。
つまり、日本語だとこうなるでしょう。
「もしも私が鳥だったなら、あなたのところに飛んでいったのに。」
「もしも私が鳥だったなら」ですので
過去のある時点において
「私」は「鳥」では「なかった」
ということが伺えますね。
つまり過去の事実に反する仮定です。
さらに後半部分。
「飛んでいったのに」とあります。
こういう言い方をするということは、
実際には「飛んでいかなかった」んでしょうね。
こちらも過去の事実に反する内容です。
ということでこの日本語は誰がどう見ても
過去の事実に反する仮定の文章です。
これを英語で言いたければどう言えば良いのか。
結論から言うとこんな感じになります。
If I had been a bird, I would have flown to you.
「もしも私が鳥だったなら、あなたのところに飛んでいったのに。」
何やら前回よりは見た目ちょっと複雑ですね。
でも、ゆっくり見ていくと単純な構造です。
見ていきましょう。
過去の事実に反する仮定の公式
いやですねぇ、公式なんていう言い方。
とは言えそこまで構える必要もありません。
If I had been a bird, I would have flown to you.
「もしも私が鳥だったなら、あなたのところに飛んでいったのに。」
現在に反する事実の仮定の時と
今回の過去の事実に反する仮定の文章で
違う部分を見比べてみましょう。
以下のオレンジの下線部分が違いますね。
If I had been a bird, I would have flown to you.
「もしも私が鳥だったなら、あなたのところに飛んでいったのに。」
これがそのまま公式と言えるものです。
If 主語+had 過去分詞,
主語+would have 過去分詞
これにあてはめれば、もはや何でも言えます。
ニュアンスで言葉を変える
前回と同じようにニュアンスを変えましょう。
「もしも私が鳥だったなら、あなたのところに飛んでいったのに。」
後半部分をこうしてみましょう。
「もしも私が鳥だったなら、あなたのところに飛んでいけたのに。」
「飛んでいけたのに」という
「可能」のニュアンスが入りました。
実際には「飛んでいけなかった」んですね。
もう分かりますよね。
If I had been a bird, I could have flown to you.
「もしも私が鳥だったなら、あなたのところに飛んでいけたのに。」
“would have flown”の部分が
“could have flown”になりました。
では、次はどうでしょう。
「もしも私が鳥だったなら、あなたのところに飛んでいったんだろうな。」
「多分飛んでいった」という
「多分」というニュアンス、そして、
実際には飛んでいかなかった感じです。
If I had been a bird, I might have flown to you.
「もしも私が鳥だったなら、あなたのところに飛んでいったんだろうな。」
もう、公式にあてはめれば言えますね。
こんな感じで使っていくのです。
今日の復習と次回の予告
過去の事実に反することを言う文章というのも
言い回しが決まっていました。
- If 主語+had 過去分詞,
主語+ニュアンス言葉の過去形
+have 過去分詞
ここまでが基本的な考え方です。
次回は、これらの公式にあてはまらずとも
表現できてしまう仮定の言い方を学びます。