前回に引き続き今日の目標は
副詞を使って文章をつなげる
です。
ただし、何度か言っているように
「副詞」はどうこう、ということは気にせずに
ただただシンプルに、文章をつなぐ際の方法を
いくつか学ぶ、というぐらいの感覚が良いです。
今日も前回までの話を踏まえて
さらに表現の幅を広げていきましょう。
前回の復習
前回の復習はさらっといきます。
英語の結論ファーストの原則に従い、
場所のことを言いきり、その場所について
細かな話は後回しで補足していく。
これが前回の基本的な考え方でしたね。
具体的な例文で言うと…
This it the hotel where I stayed a few years ago.
「これが数年前に私が滞在したホテルです。」
まさにこれが前回出てきた例文です。
場所、つまりこの文ではホテルのことを言い、
“where”を使って後から補足です。
また、この文章の構造を把握するため
代名詞を使って文章をつなぐ方法と、
その発展のさせ方についても説明しました。
念のためこちらでも再掲しておきます。
そうしましたら今日は、
前回までの「場所」の考え方を踏まえて
「時間」「理由」「方法」について
細かなことを後から補足する方法を学びます。
副詞を使って文章をつなぐ
「時間」「理由」「方法」の順でいきます。
「時間」について後から補足する
例えばこんな2つの文章があったとしましょう。
- I remember the time.
「私はその時を覚えている。」 - We first met at the time.
「私達はその時、初めて会った。」
なんだかちょっと素敵な話ですね。
これを1つの文章にしたいです。
日本語で軽く言うと…
私は私達が初めて会ったその時を覚えている。
こんな感じのことを伝えたいですね。
もちろんいくらでも言い方はありますが、
今日も代名詞でつなぐことから考えましょう。
いつものように、これらの文章で
重複する言葉を代名詞を使って前に出します。
もう簡単ですよね。重複は“the time”です。
- I remember the time.
「私はその時を覚えている。」 - We first met at the time.
「私達はその時、初めて会った。」
“the time”を“which”にして前に出すと同時に、
もはやこの“which”は省略可能ですから
省略してしまいましょうか。
I remember the time we first met at.
「私は私達が初めて会ったその時を覚えている。」
こんな感じでしょうね。ちなみにですが、
この文章、最後に“at”が残っていて、
口に出して喋ってみるとわかるのですが
非常に不自然な響きとなります。
文法的には間違ってないんですけどね。
せめて前回学んだ考え方で“at”を代名詞と一緒に
前の方に出したくなるのです。こんなふうに。
I remember the time at which we first met.
引き続き、文法的には間違いではない文です。
ただですね、言語には厄介な性格があります。
それは言うか言わないかです。
これは日本語でも同じでしょう。
文法的には合っているんだけど、
あんまりそういう言い方はしないよなぁ…
そう言ったら不自然だよなぁ…
という表現、あるはずです。
日本語だと、そうですね。
「あなたは元気ですか?」
と聞かれたらどうでしょうか?
文法的には何一つ間違っていないでしょう。
ですが、これを仲の良い友人に普段の会話で
聞かれたとしたらどうでしょうか。
「あなた」というのが他人行儀だし、
そもそも「元気?」ぐらいが妥当ですよね。
多くの人が不自然だと感じるはずです。
英語でも当然そのようなものはあり、
例えば上記の言い方はその例です。
非常に感覚的な話になるので、
もうこれは四の五の言わずに
そういうもんだと飲み込みましょう。
I remember the time at which we first met.
上記の文章はあまり言わないのです。
では、どう言うのが自然なのか。
“at which”を”when”と言い換えます。
I remember the time when we first met.
これで自然な言い方になりました。
同じ要領で、
続けて「理由」と「方法」の表現を学びます。
「理由」について後から補足する
もうここからはいきなり例文を出してみます。
This is the reason why he did such a thing.
この文章を見てその成り立ちが分かりますか?
意味はすぐ分かりそうですよね。
「これが、彼がそんなことをした理由です。」
とか
「そんなわけで、彼はそんなことをしたのです。」
みたいな訳し方をすれば充分ですね。
もともとの2つの文章に想いを馳せましょう。
- This is the reason.
「これがその理由だ。」 - He did such a thing for the reason.
「彼はその理由でそんなことをした。」
ということで「その理由」が重複です。
ですから一つの文章にすればこうでしょうね。
This is the reason for which he did such a thing.
ただしこれは極めて不自然なのです。感覚で。
なので“for which”を“why”とします。
This is the reason why he did such a thing.
さらに、“the reason”すらも省略した方が
自然な言い方になることもあります。
このあたりは雰囲気次第ですね。
省略は基本的には簡易的な言い方ですから、
よりフォーマルな場では省略せずに
言うこともあるイメージです。
This is why he did such a thing.
「方法」について後から補足する
最後に「方法」についてです。
I like the way how he speaks.
意味は何となく分かりますよね。
私は彼の話し方が好きです。
みたいな感じでしょう。
では、元の2つの文章は分かりますか?
絶対に“the way”が重複ですよね。
- I like the way.
「私はその方法が好きです。」 - He speaks in the way.
「彼はその方法で話します。」
ではこれを正攻法で1つの文章にすると…
I like the way in which he speaks.
とでもなるでしょう。でもこれも不自然です。
文法的には間違ってないですが、
あんまりこういう言い方はしないでしょうね。
ということで“in which”は“how”にします。
I like the way how he speaks.
これで比較的自然な表現になりました。
ただ、先ほどの“why”と同じように
“the way”を省略して言うことが多く、
その方がより自然です。
I like how he speaks.
「方法」について後から補足する場合には
“the way”を残して“how”を省略する、
というのも自然な言い方になります。
I like the way he speaks.
今日の復習と次回の予告
ということでかなり感覚的な話が
多く出てきた感じもしますが、
これで前回の学びとあわせて
「場所」「時」「理由」「方法」について
後から補足して話せるようになりました。
「場所」は”where”
「時」は”when”
「理由」は”why”
「方法」は”how”もしくは
“the way”で後から
詳細を補足できる
次回は文章をつなげる方法としては最後です。
形容詞でつなげる方法を学びます。