今日は少しだけ文章のつなげ方が変わります。
目標としては
副詞を使って文章をつなげる
です。
ただし、つなげ方は変わるものの、
考え方としては前回までとは地続きですし、
都度、振り返りながら学びを進めます。
この、前回までと地続きというのがポイントで、
ここまでのことを理解できていれば容易です。
理解できていないと苦労するかもしれません。
不安な方は、何度でも前回までの
「代名詞でつなげる方法」を振り返って
是非とも自分のものにしてください。
以下にそれぞれ再掲しておきます。
本ブログで提唱している学習法では
文法用語はほぼ使いません。
ですので覚える必要はないのですが
この過去の3つの記事で学んだ内容は、
学校で習った文法用語で言えば
関係代名詞と呼ばれるものと言えます。
この関係代名詞はとにかく苦手意識を持つ人が
やたらといます。個人的には、この文法用語、
つまり関係代名詞という名前が何やら
難しそうに聞こえてしまうことも
その一因になっているのではないかと感じます。
大人になってから、文法用語を排して、
上記のブログのように一つずつゆっくりと
理解しながら学べば構造自体は単純ですよね。
難しいことなど一つもないのです。
ここに先行詞、主格、所有格、目的格、
●●的用法、などと漢字ばかりの、
英語を運用する上では何も意味をなさない
言葉とともに教えるのが微妙ではないか。
そんな気持ちから、このように大胆にも
文法用語を端折って説明してきています。
このあたりの英語学習の考え方については
以下のブログで触れていますのでご参考まで。
ということで、引き続き小難しい文法用語は
極力使わないでいきたいのですが、
早速今日のタイトル、および目標で
「副詞」という言葉が出てきてしまいました。
このように、最低限知っておかなくては
いけない文法用語というのがあるのも事実です。
そんな文法用語が9個だけあります。
副詞はそのうちの一つです。
もしも副詞が何かをご存じなければ
以下のブログで振り返りをお願いします。
と、前置きが長くなってしまいました。
今日の本題である「副詞でつなぐ」は
前回まで学んだ「代名詞でつなぐ」を振り返り、
それを少し発展させていくなかで理解できるので
先ずは振り返り多めの導入となりました。
本題に入る前に、代名詞でつなぐ方法の
振り返り、そして発展を示し、
その後で副詞でつなぐ方法を示しますね。
代名詞でつなぐ方法の振り返り
前回の学びを思い出してください。
“the thing which” = “what”
こんな言い換えがありましたよね。
今日学ぶことは感覚的にはこれに近いです。
感覚的な話は一旦頭の隅に置いておいて、
今日の話をしていきましょう。
例えば以下のようなことを言いたい時、
どんなふうに言えば良いでしょうか。
このホテルは2~3年前に滞在した所だ。
まぁ、何通りも思いつきますよね。
例えば…
I stayed in this hotel a few years ago.
「私は数年前にこのホテルに滞在した。」
これで充分です。何も難しいことはありません。
このホテルは2~3年前に滞在した所だ。
→ 私は数年前にこのホテルに滞在した。
こんな感じで元の日本語を、
自分が知っている英語の知識で言えるように
言い換えを行っていますが、内容は同じです。
こんな感じの、同じ意味における
日本語の言い換え力は重要です。
では、もう少し元の日本語の語順を活かして
英語にするとどうなるでしょうか。
このホテルは2~3年前に滞在した所だ。
結論ファーストである英語の原則に従い、
“This is the hotel”と言い切りたくなります。
代名詞を使って細かな話は後から補足します。
そんな方針でやってみましょう。
This is the hotel I stayed in a few years ago.
「これは数年前に私が滞在したホテルです。」
ついてこれていますでしょうか?
これ、前回学んだ省略がありますね。
省略しないで言うと
This is the hotel which I stayed in a few years ago.
「これは数年前に私が滞在したホテルです。」
もともとの2つの文章も分かりますか?
- This is the hotel.
「これがそのホテルです。」 - I stayed in the hotel a few years ago.
「私はそのホテルに数年前に滞在しました。」
こんな感じの2つの文章をつなぎました。
言うまでもなく2つの文章の重複はホテル。
- This is the hotel.
「これがそのホテルです。」 - I stayed in the hotel a few years ago.
「私はそのホテルに数年前に滞在しました。」
で、過去数回に渡ってさんざん学んできた方法で
以下のように文章をつないだ、というわけです。
This is the hotel which I stayed in a few years ago.
「これは数年前に私が滞在したホテルです。」
ここまで大丈夫ですよね。
さぁ、少しずつ本日の本題に入っていきます。
代名詞でつなぐ方法の発展
「発展」などと書いてしまいましたが、
正直、大した話ではありません苦笑
先ほどの文章には言い換え表現がある、
といういつもの話の延長です。
This is the hotel which I stayed in a few years ago.
「これは数年前に私が滞在したホテルです。」
この文章の2つ目の文章は既出ですが以下です。
I stayed in the hotel a few years ago.
で、この“in”の後の“the hotel”が
最初の文章と重複しているから
代名詞になって前に出ていきました。
This is the hotel which I stayed in a few years ago.
ここまで良いですね。
では、今日のポイントです。
実はこの2番目の文章の
“I stayed in the hotel”の“in”という前置詞も、
代名詞と一緒に前に出して言うことが可能、
という話です。
これが「発展」と言ったことの中身です。
2文目で重複する単語にくっついている前置詞は前に出せる
皆さんの頭にハテナが浮かんでいる様子が
よく見えるようです苦笑
まず、前置詞についてはこちらで復習です。
今回の“in”のようなちょっとした繋ぎ言葉です。
さぁ、その上で「前置詞は前に出せる」
とはどういうことか、という話です。
具体的に見ていきましょう。
This is the hotel which I stayed in a few years ago.
2文目の“the hotel”の前についていた“in”にも
オレンジ色の下線を引いてみました。
この“in”を代名詞とともに前に出せるのです。
こんな感じで。
This is the hotel in which I stayed a few years ago.
誰がどう見ても“in”が前に出ましたね。
こういう感じなんです。
これ、日本語を母語とする我々には
まぁまぁとっつきにくい文章だと思います。
2文目にくる予定の前置詞、しかも往々にして
2文目の最後の方にくるであろう前置詞を、
話している途中で予測して文章の真ん中ぐらいに
持ってきて話すわけですから、いくら自分が
話者であるとはいえ、日本語的な感覚では
最後まで文章の中身を予測しないと
なかなかできないテクニックでしょう。
でも、実際、この話し方はよくあります。
確かに予測が為せる技ではあります。
でもまぁ、要するに重複しそうな言葉が
場所を表す場合には大体前置詞は”in”なので
結論ファーストな言語である英語の原則を
最大限に発揮して、もう”in”って言っちゃう。
それぐらいの勢いだったりします。
とは言え、ご心配なく。別に無理に前置詞を
前に持ってこなくても充分意味は通じます。
副詞でつなぐ方法
ここまで理解できてようやく本題です。
This is the hotel in which I stayed a few years ago.
教え方としては完全に邪道なんですが、
理解を最優先にしてお伝えしますね。
前回、そして今回の序盤で
“the thing which” = “what”みたいな感覚、
というお話をしました。その感覚で、
上記の“in which”も“where”と言えます。
This is the hotel where I stayed a few years ago.
今日の本題は実はこれだけの話です。
「副詞でつなげる」などというタイトルですが
実際には何でつなげるとか気にせず。
文章をつなげる方法をいくつか知っていれば
それで充分です。学校で学ぶような
文法的な理解は興味があればで良いです。
話している途中で場所を言ってしまい、
その場所を後から補足するときに
“where”と言って補足する。
これぐらいの感覚で初心者は良いでしょう。
なお、学校のテストでこれをやるとダメです笑
この横着した考え方を見透かすような
ひっかけ問題が多数ありますので笑
まぁでも、そこで間違っても実際は通じます。
なぜこの、場所の後は“where”で
補足すれば良い、という考え方が
厳密にはNGなのか、という話については
理由を説明すると大変なので端折ります苦笑
今日の復習と次回の予告
今日は前回までの復習が多めでした。
内容は前回までの発展と、
つなげ方のバリエーション。
- 2文目で重複する単語に
くっついている前置詞は
代名詞と一緒に前に出せる - “in which”は
“where”と言える
次回も副詞でつなげる方法を続けます。
ですが、今日見てきた通りで、
「副詞で」というのはあまり意識せず、
単純につなげ方を学ぶ気持ちでOKです。