英語力がレベルアップした話の詳細版の
2つ目の話題として、高校時代後半~浪人中の
勉強の話をします。この頃にした勉強が、
今のビジネスでの英語運用の8割~9割を
形作っているという肌感があるぐらいに
英語学習という意味では大事な勉強でした。
この頃にしていた勉強の内容をまとめると、
- 単語、熟語レベルの向上
- 言い回しの幅の拡充
- 文構造の完全把握
もうこれだけと言っても良いです。
3つ挙げたうちの上の2つは暗記の話ですね。
もちろんこれらを学ぶ前提として
英語の土台が絶対的に必要です。
でもその勉強は中学時代にほぼ終わっています。
逆に言えば、中学校の勉強ができれば、
それ以後は単純に暗記の世界に突入する
と言えそうです。
それぞれもう少し細かく見ていきましょう。
単語レベルの向上
これはもはや暗記すべき単語数の話となります。
しかも、この頃に私がやったのは特別なことは
何一つなく、受験勉強に向けた単語の暗記、
ということに尽きます。
もちろん単語の暗記にもコツがあります。
よく知られた手法としては語源ですね。
他にもいくつかコツはあります。
そのあたりの話はまた別途しましょう。
ここでは具体的に、ビジネスで英語を
ゴリゴリに使えるようになるには
どの程度の「単語の数」を覚えればよいのか、
という話をしたいと思います。
(≒受験英語で必要な単語数ともいえますね)
結論、
程度で充分だと思っています。
これを多いと感じるでしょうか、
少ないと感じるでしょうか。
もちろん上を目指せばキリがなく青天井です。
ただ、単純に英語でビジネスをする、
と考えるとまずはこれぐらいを目指すのが
無理もなく、妥当です。
以下の情報は他の方の英語ブログにも
書かれていた内容ですが、
オックスフォード大学の研究によると
英語を話すために必要な単語数というのは
1,000~3,000単語
とのことです。ちなみに私と同じように、
中学校から英語を習い始めたような世代ですと
中学生時代に学ぶ単語数というのは
大体1,000単語です。
また、小学校から英語を学び始めた世代は、
小学校時代に大体700単語、
中学校時代にさらに1,800単語
つまり合計で2,500単語となります。
小学校~中学校で学ぶ単語と、
ビジネス英会話で使う単語の重なりが
どの程度あるかは未検証ではありますが、
個人的な経験として、私が公立の学校での
学びだけでビジネス英会話に不自由がない状態に
なっていることを考慮すると、かなりの部分で
重なりがあるのではないかと考えられます。
だとすると、小学校から英語を学び始めた世代は
なんと中学生の勉強が終わる頃には、
単語数だけで言えば英語でビジネスができる
レベルにまで到達するということです。
中学校から英語を学び始めた私の世代でも、
中学校時代の語彙力で、ビジネス英語に必要な
単語数の半分をカバーできているのです。
さらにちなむと、高校時代に学ぶ単語数は
今昔も大体1800単語から青天井、
という感じです。ですから大体の人は、
どんなに遅くても、高校時代が
中盤に差し掛かる頃には、
単語数だけで言えば2,000単語の
習得が見え始め、ビジネスで
英語が使えるレベルになり、
高校も卒業時点にもなれば
ビジネスのみならず、
日常会話にも不自由しない
3,000単語レベルが見えてくる
ということですね。そう聞くとどうでしょう。
今時点で社会人としてバリバリ働いている、
ある程度の年齢になっている人であっても
単語を覚えるという負荷自体は
そこまで高くない気がしてきませんでしょうか。
しかも、網羅的に覚える必要はなくて、
よく使われる2,000単語に絞れば良いのです。
そのうちの半分ぐらいは中学生時代に
学んでいる単語だったりもするので
誰でも知っているような常識的な単語も多く、
びっくりするぐらい簡単だったりします。
なぜそんなに簡単な単語の暗記だけで
ビジネスでの英語に耐えられるだけの
単語力になるのかというと、
実際のビジネスの現場では、
同じ単語を頻繁に使ったり、
同じ単語でも違った言い回しをすることで
少し違う意味を持たせてみたりといった具合で、
要するに、使われている単語数が
本当に少ないんです。
逆に、受験英語で学んだ単語でも、
難関大学で問われるような難しい単語を使うと、
ネイティブの英語話者ならまだしも、
英語を母国語としないノンネイティブな
チームメンバーから聞き返されてしまうことも
普通によくあります。結果、その難しい単語を
わざわざ易しい中学生レベルの英語に言い直して
伝えることになるということが起きます。
つまりは、
中学生レベルの単語数であっても、
上手いこと様々な単語や言い回しと
組み合わせて話すことができれば、
どんな難しいことも表現できてしまう
のです。
もっと言うと、難しい表現を、
誰もが分かるように(理想的には中学生でも
分かるレベルの)易しい表現に言い直す能力、
つまりは結局のところ、
言い換える国語力の方が重要
とも言えてしまうかもしれませんね。
さて、少し「言い回し」についての話が
出てきましたので、
次の項目にいってみたいと思います。
熟語レベルの向上
「言い回し」の話に入る前に
「熟語数」の話をしましょう。
熟語というのはご存じのように
一つの単語単体ではなくて、
複数の単語を組み合わせて意味を作るものです。
では、どの程度の数を頭に入れておくべきか。
これについてはビジネス英会話や日常会話に
必要な熟語数についての研究がすぐには
見つからなかったので、取り急ぎ、
世の中の大学受験の書籍を見てみると、概ね、
250~1,000もの熟語の暗記が必要そうです。
ただですね、肌感ではそこまで要らないです。
というのも、確かに複数の単語のまとまりで
表現する手法ではあるんですが、
結局はそれぞれの単語の意味さえ分かれば
意味が分かってしまう熟語が相当あります。
また、実際には熟語単体で話されるわけなくて、
普通に何等かのやり取りが行われているわけで、
そこには文脈があるものです。
文脈から意味が分かることも多いのです。
日本語でも漢字の読み方が分からなくても、
文脈で読み方や意味が推測できるのと同じで、
そこまでガチガチに暗記せずとも大丈夫です。
単語からどうやっても意味が分からなそうな
熟語にだけ絞って覚えていけば良いのです。
それについては、
次の「言い回し」の項目で補足します。
言い回しの幅
英語の決まり文句。言い回し。
受験業界では「構文」と呼ばれるものです。
私が推奨する英語学習法では、
この構文の暗記が圧倒的に重要と考えています。
一口に構文と言ってもいろんな種類があります。
ただ、構文自体に重要な熟語を混ぜて覚えれば
これはもう完全に一石二鳥になります。
ビジネスで英語をゴリゴリに使えるように
するために必要な構文の数。
これについては明確に持論があります。
約400
です。
これだけあれば本当に充分です。
ちなみにセンター試験(今は共通テストですか)
の英語に限って言えば、これだけの構文を
覚えるだけで7割の得点は固いです。
つまり…
既に何度か述べてきたように、
まず重要なのは英語の土台です。
ここには、前述したような、
中学時代に学んできた単語も含まれています。
それに加えて構文を400覚えれば
もう後はビジネスの現場での
慣れだけとなります。
実際に、これらを教えるだけで
英語の会議を仕切れるようになった
同僚達も、まだ数人ではありますが
存在しているので再現性は高いと考えています。
英語の土台+400の構文暗記
これがビジネスで使える英語の肝です。
【オプション】文構造の完全把握
最後に、私が大学受験の勉強の際に
非常に重要であった文構造の把握についてです。
ただし、これは受験に限った話であって、
基本的にはオプションかな~と思っています。
今の時点では詳細を割愛しますが、
いわゆる英語の5文型の話に近いです。
5文型自体が大事であることは否定のしようが
ありませんが、あまりに複雑な文章を
完全に構造的に把握するというのは、
実はあまりビジネスの現場では
求められない印象なのです。
というのも、通常のビジネス会話において
そこまで複雑な文構造でお喋りをしてくる人は
例えネイティブの英語話者であっても
そう滅多にお目にかかることはないです。
メールするときも、長くて複雑なメールは
嫌われ、返信すらくれない場合だってあります。
特にネイティブの英語話者であれば、
極端な話、3行以上のメールは読まないです笑
これはアメリカ人も半分冗談で言っていたので
結構あるあるな話だと思われます。
ビジネスメールの基本は
箇条書きでシンプルにです。
ですから、ビジネス雑誌とか、
ちょっと文字が多いタイプの企画書を
読む時には文構造の把握は必要な能力ですが、
その程度の話であればそれこそAI翻訳で
良いのではないか…と思ってしまいます。
特に契約文書みたいな、ある程度決まった
言い回しがあるようなものについては
AI翻訳はめっぽう強いですね。
もっとも、そういう契約周りの話になると
ビジネスの現場担当というよりは法務関連部署の
仕事になりそうな気がしますが。
それに、最近の英語の企画書の傾向としては
スッキリした少ない文字数で作成し、
プレゼン時に口頭で補足しながらいくほうが
やや流行っている印象もありますし。
ちょっと脱線してしまいましたが、
5文型の概念はもちろん知っておくべきですが、
文構造の完全把握に基づく、あまりに複雑な
文章の読解力については優先度は下がる、
ぐらいに考えておけば良いと思います。
あ、もちろん受験では超重要なので、
大学受験で勉強できる人は勉強推奨です笑
まとめ
ということで長くなりましたが、
本日のブログでは私の高校時代後半~浪人時代の
勉強で重要だったポイントについて
振り返りました。これがそのまま、
ビジネス英語で必要な要素となります。
即ち、
- 単語、熟語レベルの向上
- 言い回しの幅の拡充
- 文構造の完全把握
さらに一言でいってしまうと、
英語の土台+400の構文暗記
でしたね。
これぐらい英語学習を簡単に捉えて、
効率的に学んでしまうやり方が、
忙しい社会人には特にベストだろうと思います。
特に英語の土台については、
このブログのメインコンテンツの一つに
していこうと思いますので、
今しばらくお待ちいただければ幸いです。