今日からは英語での比較の表現を学びます。
初回となる今日の目標は
比較表現の基本と考え方
これを学んでいきましょう。
英語で比較と言うと苦手意識を持つ人が
少なからずいるようです。
その原因の一つが慣用表現の多さです。
ですが、そんなにたくさん覚えなくても良い、
というのが本ブログの立場です。
最低限の考え方さえ頭に入っていれば
ビジネスに耐えられるという肌感があります。
ということでまずは最低限の考え方、
そして表現の仕方について学んでいきましょう。
比較表現の考え方
まずは
そもそも比較表現って何だ?
いつ使うのだろう?
というところから入っていきましょう。
そもそも比較表現とは?
そのままですが比較をする表現のことです。
一番簡単な例で言えば
AはBより質が良い。
これなんかはめちゃくちゃ比較表現です。
「比べる」表現ということですよね。
AとBを比べた結果、●●である
まさにこれを言うのが比較表現です。
他にも、こんな表現はどうでしょう。
Aの提案が一番良い。
これもめちゃくちゃ比較しています。
A以外にも提案がいくつもあったのでしょう。
その中でAの提案が一番良いということを
言っているのですから提案を比較しています。
では、こんな例はどうでしょう。
Aを選んだ人はBを選んだ人の3倍いた。
比較してますね~。倍数で表現しています。
何か調査でもしたんでしょうね。
調査結果の報告をする時に使えそうです。
AとBを選んだ人の数は同じだった。
これも調査結果の報告という場面でしょうか。
別にAとBのどちらかが多くなくても良いですね。
この場合はAとBが同じだったようです。
いずれにせよ、比較していると言えます。
我々は少なくとも30分は議論した。
「少なくとも」なんていう表現も、
明確に何かと比較したわけではないですが
自分の感覚と比較して言っていますよね。
こういう言い方も広義には比較表現と言えます。
例を挙げだしたらキリがありませんが、
日常生活で意識していないだけで
身の回りには結構比較して言っていることが
多かったりしますよね。これが比較表現です。
では、英語でこれらをどう表現すれば良いか。
学びを進めていきましょう。
比較表現の主役は形容詞
一番多く使う機会が多いのは
- AはBより質が良い。
- Aの提案が一番良い。
みたいに、
AとBを比較して、
あるいは多数のものを比較して、
結論「●●」である
ということを言う場面でしょう。
この場合の「●●」に入る部分。
つまり結論に当たる部分は形容詞でしょう。
形容詞が何か、覚えていますか?
万一忘れていたら以下で復習してください。
上の例で言うと結論の形容詞は「良い」ですね。
英語で言えば“good”です。
ビジネス関係のない文脈で言えば、
彼は私よりも背が高い。
「高い」というのはどう見ても形容詞ですね。
英語で言えば“tall”です。
ですので比較における主役は
形容詞と言って間違いなさそうです。
この形容詞をどうにか変化させることで
比較の表現を作るのが超基本となります。
形容詞の変化のさせ方
では、どういう変化をさせるのかについてです。
これには2つの変化のさせ方があります。
最後の例で考えてみましょう。
彼は私よりも背が高い。
「背が高い」という形容詞は英語で“tall”です。
これを「もっと背が高い」と言いたいですね。
もっと●●
これには簡単なルールがあります。
形容詞に”er”をつけて言えば
「もっと」という意味になる
この場合は“tall”に“er”をつけて
“taller”です。これで「もっと背が高い」です。
つまりこういうことです。
He is taller.
「彼はもっと背が高い。」
これで結論ファーストの比較文章ができました。
「彼はもっと背が高い」というわけです。
誰と比べて背が高いの!?
と聞き手からは思われてしまいますので
比較対象を言わなくてはいけません。
「私よりも(背が高い)」という、
このあたりの詳細情報は後回しですよね。
英語の大原則です。
「~より」という比較対象を示す言葉は
“than”という表現があります。
この“than”の後に比較対象の「私」を言えば
「私より」という表現ができます。
“than I”ですよね。続けて言うとこうです。
He is taller than I.
「彼は私よりも背が高いです。」
これで一番基本的な比較の表現ができました。
後は形容詞をどれだけ知っているかで、
何だって比較することができてしまいますね。
ここまでは超簡単ですので、
迷う人は少ないと思います。
一番●●
では2つ目の変化のさせ方です。
彼はチームの中で一番背が高い。
さぁ、今度は「一番背が高い」です。
これは日本語でも最上級表現と言いますね。
文法用語はどうだって良いのですが
とにかく「一番●●」と言いたいところです。
これにも簡単なルールがあります。
形容詞に”est”をつけて言えば
「一番」という意味になる
ですからこの場合は“tall”に“est”をつけて
“tallest”で「一番高い」という意味になります。
「チームの中で」は“in the team”にしましょう。
He is the tallest in the team.
「彼はチームの中で一番背が高い。」
「一番背が高い」ということで彼というのが
「特定」されていますから“the”をつけます。
ここの考え方はこちらで復習してください。
これで「より●●」「一番●●」という
2つの超基本的な言い方を学べました。
ほとんどこれで表現できてしまいますよ。
ちなみに書く場合には形容詞の語尾のスペルが
多少変化する場合もありますが、発音上は
“er” “est”ですので気にしなくて大丈夫です。
スペルミスはPCが勝手に直しますので。
変化のさせ方に例外もある
ほとんど今説明してきた通りで問題ないのですが
一部の形容詞の中には
“er”や”est”で表現できないものも存在
しています。
形容詞がやたら長い場合
単語としてやたら長い形容詞の場合には
“er”や“est”をつけると言いにくいです。
これはシンプルに言いやすさの問題です。
例えば“famous”とかどうでしょう。
「有名な」という意味の形容詞ですが
これに“er”とか“est”とかつけると
ちょっと言いにくいんですよね。
このあたりは感覚的なところもあります。
こういう時には
「より有名な」は”more famous”
「一番有名な」は”most famous”
「より有名ではない」は”less famous”
「最も有名ではない」は”least famous”
と言う具合にポジティブな時は“more” “most”
ネガティブな時は“less” “least”をつけます。
シンプルにこの方が言いやすいのです。
逆に、やたら短い単語の時も同じです。
例えば“real”という「本当の」を意味する言葉は
やはり原則通りやると言いにくくて不自然です。
完全に感覚の話なのですが、
この場合も“more real” “most real”というように
表現します。
完全に不規則な変化をする場合
動詞の過去形や過去分詞みたく
不規則な変化をする形容詞もあるんです。
これは覚えるしかありません。
ただ、覚えるべき数はそこまで多くないです。
例えば最初の例で出てきた
「良い」という意味の“good”ですが、
これを「より良い」とするなら“better”
「一番良い」とするなら“best”です。
まぁ、聞いたことがある言葉ですよね。
ということでこれを機に不規則なものも
一気に100回ぐらい唱えて覚えましょう。
「通常の形」・「より●●」・「一番●●」
の順番で表を作っています。
good, well「良い」 | better | best |
bad「悪い」 | worse | worst |
many, much「多い」 | more | most |
little「少ない」 | less | least |
far「遠い」 | farther | farthest |
程度を表す形容詞ばかりでしたね。
ルールとしてはシンプルで、覚えることも
そこまで多くないので今日中に覚えましょう。
本日の復習と次回の予告
今日は比較表現の第一歩として
超基本的な考え方と基本の表現を学びました。
- 形容詞に”er” “est”をつければ
「もっと●●」「一番●●」
という意味を表現できる - 形容詞の変化のさせ方には
例外もある(ただしそこまで
神経質にならなくても…) - 「~より」は”than~”
ここまでは特に問題なさそうですね。
次回は今日の冒頭で少し話題に出た
倍数表現や同等表現に入っていきましょう。